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アイソレーションタンクの効果3~深いリラクゼーション~

「メガブレイン―脳の科学的鍛え方」(マイケル ハッチソン著 総合法令出版)より

アイソレーションタンクの研究は、科学的な人間が切に望む「信頼できるデータ」、「主観の入っていない統計値」、「再現可能な客観的研究」、それらを、提供することになります。その結果、アイソレーションタンクの研究は、認知心理学者、神経内分泌学者、教育学者、精神科医といった、人間の心の働きに関心を持つ多くの科学者たちによって、近年大きな高まりをみせました。そして同じくらい大量のフローティング(アイソレーションタンクによる浮遊)と感覚遮断の効果に関する情報が、これらの科学者たちによって提供されています。彼らが見つけたアイソレーションタンクの効果には、以下のようなものが挙げられます。

深いリラクゼーション

~ 能動的に自分の心をコントロールして得られるリラクゼーションと、受動的なリラクゼーション ~

 精神が最も明瞭になる瞬間、創造的ひらめきの瞬間を表現する時、私たちはその簡単に流れ出てくる感覚を強調します。ということは、私たちは皆、精神活動のピーク・パフォーマンスがリラクゼーションから来ることを、本能的に知っているといえるでしょう。たとえば、何ヶ月も苦労してきた問題が、リラックスした途端、突然自ずから解決する。

私たちはこう言うでしょう。

「どうして今までわからなかったんだろう?こんなに簡単なのに!」

逆に、精神的に苦労している人の筋肉を緊張させると、それは見ものです。彼らは顔をゆがめ、体をねじ曲げ、椅子の上で身もだえします。また、前述したように、「トワイライト・ラーニング」や「スーパーラーニング」の研究では、私たちはリラックスしているときに、最も記憶の吸収力が高まったり、はっきりと考えられることが示されています。

しかし良いリラクゼーションというのは、なかなか得られないものです。漸進的リラックス、自律訓練法、瞑想といったリラクゼーション・テクニックには、努力と修練が必要であり、成功する保証はありません。実際、今では多くの権威者たちが、私たちの大半は、「完全なリラクゼーションは人生の中で一度も経験した事が無い、したがって、それがどういうふうに感じるものなのか、本当のところはわかっていない」、また私たちの体に、「どうすればその状態を引き起こせるのか、それについてもわからない」、そう考えています。

しかし、”アイソレーションタンクの温かいエプソムソルト水溶液の中”では、重力から解放され、筋肉は自然に、まるで水に浮かべた中国製のペーパーフラワーのように広がり、しなやかに、柔軟になります。いくつかの研究では、筋肉を測定する筋電計を使い、「フローティングしているだけのグループ」と、様々なリラクゼーション・テクニックを用いてリラックスしている「フローティングしていないグループ」とを比較しました。どの研究においても、アイソレーションタンクでフローティングしたグループの方が即座に、はるかに深いリラクックス状態に入りました。

ある研究では、「これらの緊張の緩和は、フローティング後、最大三週間続く」という意義深い結果が出ています。実際、あらゆる証拠が、フローティングによって、「闘争・逃走反応」※の鏡像である「リラクゼーション反応」が、積極的に、自動的に起こることを示しています。このリラクゼーション反応という反射反応には、以下のような変化が挙げられています。

心拍数および血圧の低下、脳波活動の変化、筋肉の弛緩、酸素消費量の減少、ストレス性生科学物質(コルチゾール等)の減少、幸福感・快感・安心感・精神的明晰性で体を満たす生化学物質の分泌増加。

「闘争・逃走反応がエネルギーを消費し活動する反応」だとすれば「リラクゼーション反応は、エネルギーを節約し、思考する反応」です。研究は、「フローティングすることで、この体に良いリラクゼーション反応を簡単に活性化させる」ことを示しています。オハイオ医科大学のターナーとファインはこう述べています。

「他のリラクゼーション・テクニックは、能動的に自分の心をコントロールすることによって、リラクゼーションを導き出します(外的フィードバックが有ろうと無かろうと)。一方、アイソレーションタンクによるリラクゼーションは、環境を活用してリラクゼーションを引き出しており、ユーザーは、そのプロセスを受動的に経験します。(中略)この、アイソレーションタンクによる簡単で受動的なリラクゼーションを、コントロールされた環境下で繰り返し経験するのは、他の手段を利用するよりは便利でしょう。他の手段では、深いリラクゼーションまで至るのに、試行錯誤が必要だからです。」

アイソレーションタンクのことを、「究極のリラクゼーション」と表現しますが、環境を活用したこのリラクゼーションが、他の手段よりも簡単なのがよいと思います。

 

※「闘争・逃走反応」・・・(fight-or-flight response)は、1929年にウォルター・キャノンに提唱された動物の恐怖への反応です。闘争か逃走か反応、戦うか逃げるか反応ともいい、戦うか逃げるかすくむか反応(fight-or-flight-or-freeze response)、過剰反応(hyperarousal)、急性ストレス反応(acute stress response)とされることもあります。キャノンの説によると、動物は恐怖に反応して交感神経系の神経インパルスを発し、自身に戦うか逃げるかを差し迫るという。この反応は、脊椎動物あるいはその他の生物でストレス反応を引き起こす一般適応症候群の初期段階として後に知られるようになった。

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