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アイソレーションタンクと感覚遮断研究の歴史(7)

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リリー博士は臨死体験者です。しかも、三度も臨死体験をし、その度に同じイメージを見たという珍しい人なのです。それは二人のガイド(先導者、守護天使)です。臨死体験の度に、同じ二人のガイドと出会い、リリーは彼らと会話を交わした。そのガイドたちと、リリーはアイソレーションタンクにおおける感覚遮断実験で、再び出会ったのです。

1958年、リリーは、4年にわたって続けてきたアイソレーションタンクの実験を中止しました。軍事利用できないかと政府が研究に干渉してくることに嫌気がさしたのです。アイソレーションタンクの研究を中止するにあたって、リリーがこれを最後とタンクに入ったときである。リリーは臨死体験で出会った二人のガイドと再会しました。リリーはタンクに入って筋肉を弛緩させ、心をリラックスさせました。

「すると、まったく唐突に、新しい空間、新しい領域に入りこんだ。

ジョン(リリーのこと)は自分の所有する人間の身体から離れた。人間の心をあとにした。そして、光に満たされた空っぽの果てしない空間の中の意識の点になった。遠くからゆっくりと二人の〈存在〉が自分の方に近づいてくる。〈存在〉たちとの間には、言葉の介在しない直接的な思考と意味と感情の交流があった。」「サイエンティスト」

この二人の〈存在〉が、かつて臨死体験で出会った二人のガイドと同じ存在でした。リリーは彼らからテレパシー的な直接のコミュニケーションによって、多くのことを学びました。

二人の教えに従えば、この地球上の人間存在は仮の存在である。この時間と空間も仮の時空である。我々がいま属している宇宙は、ビック・バンにはじまり、膨張、収縮を経て、また崩壊するという過程を何度も繰り返している。人間存在は、その膨張過程の一時期にほんの一瞬現れて、また消えて行ってしまう存在に過ぎない。では、それ以外の時期、人間はどこにいってしまうのか。

「それがわれわれである」

とガイドたちはいう。人間の宇宙が属する時間と空間の外にある「次元のない空間」に彼らはいる。そこでは、すべてがつながりをもった広大な知的ネットワークになっている。そこにおいて存在するものは、この全体としてのネットワークそのものだけであり、ガイドも含め、個体性が出現するのは、一時的な仮の存在としてでしかない。人間の存在も、もともとはこのネットワークから出た仮の存在で、いずれこのネットワークに再吸収されることになっている。

この世にいる個別的人間存在は、実は、このネットワークを代表するガイドたちのエージェント(代理、使者)にすぎない。人間はそれぞれ自由に生きているつもりかも知れないが、実はその運命は、ガイドたちが巧妙にコントロールする地球暗号制御局(ECCO=Earth Coincidence Control Office)で操作されている。

ガイドたちが人間を操作する目的は何か。人間たちに、その真の存在を自覚させることである。

「われわれはあるゆるところで起こるすべてを創造している。われわれは無に飽きた。われわれが永遠に存在してきたこと、永遠に存在すること、これからも永遠に存在するだろうことを、われわれは知っている。われわれはいくつかの

宇宙を存在させ、それらを分解し、新しいものを生み出してきた。新たな宇宙を体験するたびに、われわれ自身についての自覚が拡大する。それぞれの宇宙は、われわれの自覚のティーチング/マシーンである。」「サイエンティスト」

要するに、この世に生起するすべては、永遠にして唯一の存在者の自己認識過程に過ぎないというのである。こういう考え方は、実は、古代ギリシア以来連綿としてある一種の哲学的立場である。

人間の意識はすべて脳が作り出すものなのか、それとも、自分の脳以外の何ものかが自分の意識に支配的影響を及ぼす、

あるいは意識内容を作り出してしまうということがあり得るのかということである。もし前者なら、ガイドの話は、夢の一種、すなわち、始めから終わりまで自分の頭が作り出したタワゴトということになる。

心と脳の可能性について、リリーは三つの可能性があると考えていた。

まず、心が脳に還元されるか否かで,立場は大きくふたつにわかれる。還元されない場合、個々人の心は、〈普遍的な心〉の一部ということになり、他社の心ともそれを共有しているということになる。

心が脳に還元される場合は、さらに可能性が二つに分かれる。ガイドのような存在は、脳が作り出したまったくの幻覚に過ぎないという可能性。もう一つは、そのような「存在」もまた客観的に存在しているが、その存在を通常の科学は把握できず、ただ心のみが特別な意識状態にあるときに、その存在と対話を交わすことができるという可能性である。

 

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