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シータ波と記憶、創造的思考

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メガブレイン―脳の科学的鍛え方(マイケル ハッチソン 総合法令出版)より

シータ波が優勢のときは

記憶力を高めるだけではなく、創造的思考の源となる

 

 自分が読んだ本の中身を全部完璧に思い出せたら?どうすれば私たちは自分の中の百科事典を利用できるのでしょう。科学者たちが研究を続ける一つの興味深い方法は、脳が多量のシータ波を生み出す微妙な時間、「入眠時状態」、「シータ波状態」を利用することです。おもしろいことに、脳が鮮明な記憶を「放出」するのもこの「シータ波状態」です。シータ波状態を研究していたバジンスキーらは、この状態に入るとき、被験者たちがよく精神的リラックス感をおぼえ、長い間忘れていた出来事を思い出すことに気づきました。

この性質を最初に発券したのは、カリフォルニア大学アーヴィン校精神生物学者ジェイムズ・マッゴーです。彼はラットを使った記憶と学習の研究中、偶然この性質を発見しました。

~中略~

「シータ波優勢のときは、脳が情報を処理し、記憶するのに適した状態にある」ことを示すという見方をするようになりました。

この研究の後、多くのバイオフィードバック研究者が、記憶力が向上するのを期待し、自発的にシータ波を出させる訓練を始めました。メニンガー財団[Menninger Foundation]のエルマー・グリーン、アリス・グリーンのグリーン夫妻も、そうした研究者の一部です。彼らは、シータ波が「意識の不快内向状態[internalized state]と関係していて、体や感情、思考を鎮め、結果として通常では『聞こえない、あるいは見えない物事』を、入眠時記憶[hypnagogic memory]として意識させられる」ことに気づきました。

残念なことに、「意図的」に多量のシータ波を出すのは難しいことです。通常私たちは、寝入りばなのほんの短い時間にシータ波状態を体験しているにすぎません。意図的にシータ波を出そうとしても、たいていはすぐに眠ってしまいます。グリーン夫妻は、特殊なバイオフィードバック・マシンを使って、眠らずにシータ波状態に入れるように訓練を始めました。その結果、これが成功し、彼らは被験者たちがしばしば、長い間忘れていた子どもの頃の出来事を鮮やかに思い出したと報告するのに気づきます。

グリーン夫妻はこう書いています。「彼らは、自分の心の中の記憶をたどっているのではなく、そのときと同じように”体験している”のです。」

グリーン夫妻はまた、シータ波を生み出すことによって「役に立つ新たなアイデアが、思考を論理的に突き詰めた推理から出るのではなく、無意識の領野から直感によって突然飛び出してくる」ことに気づきました。

ここで私たちは、テキサスA&M大学の実験で、学生がユリーカの瞬間、「ああそうか!」体験をしたとき、その脳がシータ波状態であったことに思い当たります。

グリーン夫妻は研究の結果、[シータ波状態]は記憶や学習を誘導するだけでなく、「創造的思考[creative thinking]の源である」と確信しました。睡眠に近い沈思状態では、シータ波特有の「無意識の領野から直感的に飛び出してくるアイデアのまとまり」が、自由に生まれるのです。これは散逸構造論では以下のように説明することができます。

「振幅の大きなシータ波は、脳に大きなエネルギーのゆらぎをお越し、散逸構造である脳が再編成されて、より高度な秩序へと抜け出る。」

マインド・マシンの主な効果は、深いリラックス状態の誘導です。また情報を受け入れる能力を大きく向上させ、記憶や想像的思考の源となる、「シータ波状態」を生み出すこともよくあります。したがって、それらのマシンが学習能力を向上させ、より高度な創造的思考へと私たちを導き、「忘れ去っていた」、莫大な量の潜在的な情報・記憶へのアクセスを提供してくれることは、十分ありえます。

このようなマシンを使えば、「一度は記憶したものの、なかなか思い出せない出来事や情報を、正確によみがえらせることができるようになる」、「それらのマシンは、トータル・リコール[完全記憶能力]のスイッチをオンにしてくれる」。

この素晴らしいマインド・マシンのひとつがアイソレーション・タンク(フローティングタンク・フローテーションタンク)です。

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